賃貸住宅の契約。~いよいよ契約編~
こんにちは、りんごです。
第一回、部屋探しのお話(賃貸住宅の契約。~部屋を探す編~ - 兼業主婦のリアルな日常。)をしたので、
今回は、契約から実際に入居するまでの話をしたいと思います。
まず、気に入って契約をしたいと思う部屋を見つけたら、基本的には仲介業者(ミ○ミ○、ニッ○ョー、アパ○ン○ョップ など)を介さないと契約は出来ません。
それは仲介業務には宅建主任者という国家資格が必要で、契約書には宅建主任者の印鑑が押されます。
それにより「仲介手数料」というものが発生します。
(※最近は初期費用を抑えるために「仲介手数料なし」という物件もあります。)
契約時に必要な初期費用で一般的なのは、
・保証金、礼金 等
・契約開始日から月末までの日割り家賃、共益費、駐車場代
・町費、CATV、その他契約時に必要な諸費(これは月の途中からの入居であっても1か月分支払わなければいけない場合が多い)
・保証会社、★火災保険料などの費用
・★仲介手数料、★室内消毒費 など
ここで注目したいのが、★マークの項目です。
まず、火災保険については、必ず加入しなければいけません。
これは、入居中に居室内で何かあった場合、もし加入していないと高額な賠償費用を自費で負担しなければいけなくなり、とても大変なことになります。
しかし、火災保険は色々な会社が出していて、原則的には管理会社や仲介業者指定の保険会社への加入を勧められますが、
そういった保険会社は割高な場合が多く、契約日までにきちんと加入し、加入証明書を提出することで、他の保険会社でも認めてもらえる場合もあります。
もし自分で保険会社を探して加入する場合には「借家人賠償がいくら以上か」を仲介、もしくは管理会社(貸主)へ確認してもらってから決めるといいと思います。
次に仲介手数料ですが、
仲介手数料は、簡単に言ってしまえば、仲介業者の売上です。
なので、「仲介手数料無料」と謳っている場合は、この売上がゼロということになります。
が、
「じゃあ、タダ働きなの?」と心配することなかれ。
仲介業者は、借主(あなた)から支払われる「仲介手数料」とは別に、貸主(大家さん)からも「広告宣伝費(AD)」という報酬をもらいます。
仲介業者にとってはこちらの方が売上には重要なので、「AD2ヶ月」「AD3ヶ月」という広告宣伝費が多い物件を優先的にお客さんへ紹介します。
なので、
もし初期費用をどうしても抑えたい方は、仲介手数料を多少交渉をしてみるのも「手」ですね。
そして、最後に室内消毒費ですが、
これも仲介業者が行います。
正直なところ、どこまで効果あるの?というのが、私の見解です。
きちんと管理されている物件は、空室期間が長ければ入居前に簡易清掃を入れるし、
前の入居者が退去後には室内クリーニングを入れているので、あえて室内消毒を入れる必要があるのか?
というのが私の個人的な意見です。
これも実際には仲介業者の売上になるので、金額設定はさまざまだと思いますが、
たとえば害虫等が心配なのであれば、荷物の搬入前にバル○ンをやった方が、効果は期待できそう(個人の意見です)
そしてもっとも大事なのは、契約書の条文です。
普段見慣れない硬めの文章で書かれていることが多いので、理解するのは難しい部分もあるとは思いますが、
必ず、全て目を通しましょう。
その中でも重要なのは「特約」です。
・退去時に追加でお金がかかる内容は入っていないか。
・あいまいな表現は入っていないか。
・入居後、生活を制約されるような文章は入っていないか。
きちんと確認をし、納得できない場合は条文の削除要求をすることも可能です。
ここできちんと確認をし、納得していないのに捺印をしてしまうと、
あとで「そんなつもりではなかった」と言っても、捺印をした時点で「承諾している」と認識されるので、
撤回はとても難しくなります。
そして、契約時に「重要事項説明」と必ず受けると思います。
これは、宅建主任者が行うことを義務付けられているもので、
建物の仕様から室内ので設備に至るまで、細かい内容が記載されています。
ここで、確認をして欲しいのが「設備」です。
「設備」とは貸主が室内に準備をしてあるもの。
つまりは、
貸主の所有であり、故障の際には貸主の費用負担で修理、取替えを行い(過失を除く)、
借主(あなた)が退去時には、入居時の状態で残しておく必要のあるものです。
時々、照明器具やエアコン、トイレのウォシュレットなどが「設備」ではなく、「サービス品」の扱いの場合があります。
「サービス品」というのは、貸主や管理会社に修理の義務はなく、借主(あなた)による取替や修理、あるいは破棄等の必要が出てくるので、その辺りも確認をしておくと安心です。
この業種に携わって17年になりますが、
「契約」というものを意外と安易に考えている人が多いと思う場面を多々見てきました。
最近の流れとして、連帯保証人をつけず、保証会社必須という契約が増えています。
捺印に関しても、印鑑は認印で可能、印鑑証明も不要のため、割と軽い感じで捺印をしてしまう契約者も多いです。
特に「賃貸契約」は「契約」の中でもハードルが低いですしね。
でも、立派な契約なんですよ。当たり前なことですが。
もしトラブルになった時には、認識の有無にかかわらず、十分に効力を発揮するんです。
わが身を守るためにも、内容は必ず読んで把握をし、
納得した上で捺印をしましょう。
次はトラブルになりがちな「退去編」を書きたいと思います。
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